レトロゲームを4Kでプレイ

このページではレトロゲームを最強画質()の4Kでプレイする方法を紹介します。なお情報は正確じゃない可能性があるし、古くなっている可能性もあるし、あくまで自分が試した範囲での感想になります。

メインページへ


HDMI関連のデバイス


4K Gamer Pro

まずは4K Gamer Proの紹介です。これは1080pを入力として4Kにアップスケールする製品です。定価169ドル。この製品自体はレトロゲームというよりNintendo Switchみたいな近代的な製品をターゲットにしていて1080p出力しかスケールしてくれません。他の解像度はスルーされます。レトロゲーム向けの話は公式のFAQに記載がありますが、他のアップスケーラーを通す必要があります。

遅延は自分の体感的にはゼロです。より具体的に知りたい場合は検証動画とかあるのでぐぐってください。


RetroTINK 5X Pro

つぎはRetroTINKの5X Proです。この製品はSCART/コンポーネント/コンポジット/S端子を入力としてHDMI 1080pで出力するアップスケーラーです。お察しの通りレトロゲームはこちらでまず1080pにアップスケールします。生産終了したマイコンソフトのフレームマイスターより低遅延であれよりはるかに扱いやすいです。お値段は300ドル。日本のRGBを接続する場合はRGB/SCART変換ケーブルを通す必要があります。

こちらの製品は基本的にコンソールをターゲットにしていて、セガサターンやPS1みたいにゲーム内で解像度が変化するタイトルもブラックアウトせずに表示でき、そういう点でもフレマイより強いです。ただ、アーケードゲーム基板と相性があまりよくないという話はわりと有名で、基板には後述のOSSCを使った方が良さそうです。


OSSC

OSSCというアップスケーラーも有名です。こちらは標準だとSCART/コンポーネントのみを入力にします。出力は設定次第ですが、最大1080pをHDMIで出力します。定価は110ユーロ。コンポジット/S端子を入力にするには別途販売のトランスコーダーが必要です。こちらの製品もフレマイより低遅延と言われています。ただフレマイと同じでゲーム内での解像度変更があるとブラックアウトするのであまり家庭用向きではないです。ただ前述のRT5Xよりアーケード基板との相性がよく、自分は基板用に使っています。

設定などが少々わかりづらいので取り扱いはRT5Xに比べてだいぶ難しいです。特に出力解像度は入力解像度にも依存しており、必ずしも1080pで出せるものではないです。また出力を4:3に強制するなどもできないので、その辺は出力側のモニタなどでの調整になります。さらに1080p設定で出力してもこちらは4K Gamer Proが対応しておらず画面が出ませんでした。このあたりの問題は次に紹介するmClassicという製品で解決できます。


mClassic

mClassicは4K Gamer Proよりも前に出た同じような製品です。ただ対応している解像度が違います。こちらは1080pより低い解像度も入力として受け付けます。出力は入力依存で最大で4K/60Hz出力が可能ですが、基本的には1080p/1440pまでだと考えていて良いです。定価は100ドル。詳細はスペック表を見てくださいと言いたいところですが、このページなんか古くて、出力の1080pと書いているところは1080pまたは1440p(モニタに依存)と読み替えてください。480pや720pの入力に対応するのでOSSCやPS3などに対応することができます。出力を4:3と16:9で切り替えできるのでOSSCとの相性は良いです。

ただ、1080p出力であればそのまま4K Gamer Proにつないで4Kにスケールできるのですが、4K対応のモニタだと大抵1440pでの出力をしてしまい、4K Gamer Proはこれをスルーするので最終的な解像度は1440pになってしまいます。ここは1080p出力を強制する設定などができたら良かったのですが、そんなものはないのでmClassicと4K Gamer Proの間で調整する必要があります。方法はいくつかありますが、1080p強制のEDIDエミュレータをmClassicの出力に挟むのが一番てっとり早いです。アマゾンで1700円くらいで売っています。

遅延ですが、これも自分の体感的にはゼロです。4K Gamer Proとつないで使っていても特に感じることはないです。バーチャファイター3で崩撃雲身双虎掌が普通に出せるくらいには問題ないです。


最強ソース()を作るあれこれ

せっかく4Kにするので元になる映像ソースも綺麗なものを用意したい。というわけで現状知ってる限りの手持ちハード別最強ソース()の紹介です。

ファミコン

RGB出力ができます。これまで要改造でしたが、つい最近(2022/11/24)RGB Blasterという無改造でRGB出力できる製品が販売開始されました。RGBケーブルはRGB Blasterに関して言えばメガドラ2用のRGBケーブルと同じものが使えます。


スーパーファミコン

RGB出力ができます。ケーブルは純正品含め普通に売っています。


Nintendo 64

S端子出力ができます。ケーブルは純正品含め普通に売っています。RGBは改造して出力している人がいますが、S端子とあまり違いはないようです。


Wii

コンポーネント出力ができます。ケーブルは純正品含め普通に売っています。


メガドライブ2

RGB出力ができます。ケーブルは純正品はないですが、色々売っています。メガドラはコンポジットだと滲みがすごいのでRGBにすると驚くほど綺麗になりますが、一方でにじみ前提で色合いを作っていた一部のタイトルは変な感じになるのでその辺はどっちが良いのかはお好みになると思います。


セガサターン

RGB出力ができます。ケーブルは純正品含め普通に売っています。ただ純正品はノイズが乗る問題があるとかで、その辺を改善したケーブルが売っているのでそっちの方が良いかもしれないです。


ドリームキャスト

VGA出力ができます。純正でVGAボックスという周辺機器がありましたが、現在はその機能も内包したケーブルが販売されているのでそちらの方が良いです。ドリームキャストのゲームは一部タイトルがVGA非対応ですが、このケーブルならスイッチを切り替えるだけでそれらをRGB出力に切り替えることができます。


プレイステーション、プレイステーション2

RGB出力ができます。ケーブルは普通に売っています。PS2に関してはRGBより高品質なコンポーネントケーブルの方が綺麗であるという説があります。


PCエンジン (コアグラフィックス)

RGB出力ができます。後部の拡張スロットに装着してRGB出力できる製品がいくつかあります。自分が使っているのはEDFXという製品です。RGBケーブルはメガドラ2のものが使えます。


セレクターについて


RGBセレクター

RGBセレクターはわりとニッチな製品ですが、昨今だと2022年販売開始の穴場開発事業団のものがお値段それなりで扱いやすいと思います。


HDMIセレクター

HDMIセレクターは4K対応のものが必要、とも限りません。自分の場合はレグザに出力する分だけを4Kにアップスケールしているので、HDMIセレクターの出力ポートに4K Gamer Proを繋いでいます。そこまでは1080pなので別に4K対応である必要はないです。まぁ4K対応のものを使ってはいますが。HDMIケーブルについても同じです。


自分のルーティング

参考までに自分の構成ですが、以下のようにつないでいます。

各種レトロゲーム => RGBセレクタ => OSSCまたはRT5X => HDMIセレクター1段目 =>
mClassic => EDIDエミュレータ(1080p強制) => HDMIセレクター2段目 => 4K Gamer Pro => レグザ

HDMIセレクターをカスケードしているのは単純にレトロゲーム以外にもHDMIを使うゲーム機が多いからです。2段目のものは分配機能があって、分配先は1080p出力のキャプチャなので、実は分配設定をするとEDIDエミュレータを使わなくても1080pに強制されたりします。